【重複】の読み方「ちょうふく」と「じゅうふく」

 

最近少し悩んでいること。

それは漢字の読み方についてです。

中でも最も私の精神的負担になっているのがタイトルにある【重複】です。精神的負担だなんて大げさなと思うかもしれませんが、子供の頃から「これはちょうふくと読みます。じゅうふくは間違いですよ」と先生方からこれでもかと教え込まれた世代なので、近頃主流となりつつある「じゅうふく」に対して抵抗感が半端なくて。

 

仕事をしていると重複データについて話をする機会がよくあるのですが、私の周りの人は皆が皆「じゅうふく」と言うのです。そうなると正しい読みとして習ってきた「ちょうふく」が逆に間違っているような印象が強い。

でもこれも時代の流れの一つと思う私は周囲に合わせて「じゅうふく」と言う様にはしているのですが、毎回敗北感に苛まれます。

大袈裟に言うと、「じゅうふく」という言葉がいったんのどの奥で葛藤し逡巡した後、なんとか声になって出てくるという感じですw 

だから私はいつも出来るだけ「重複」という言葉を避けて会話を進めようと試みるのですが、そうもいかない時が多くて困ります。

 

まあこうしてじゅうふくに苦しめられている私ではありますが、実は言葉が年月の流れの中でどんどん変化していくことに対して、自分で言うのもなんですがとても寛容です。

「延々と」を「永遠と」と言ったり、「やむを得ない」を「やむ終えない」と言ったり、「うろ覚え」を「うる覚え」と言ったり・・・・・・

こういうのはもしかしたら今後このまま定着するかもしれませんが、別に構わないと思っています。だって私たちが今正しいとして使っている言葉も相当の変遷を重ねてきているはずで、昔とは読み方も漢字もさらには意味まで変わってしまったものも多いと聞きますからね。

ことわざや慣用句なんかもそうです。

すぐに頭に浮かぶのは「気の置けない」かな。これはもともと「気を使わない」という意味ですが、逆に「気を使う」という意味に変わってきていますよね。私もどちらかというと後者の方がすんなり頭の中で理解出来る感じがします。

大多数の人が本来は間違っている方を正しいと思うようになれば、おのずと誤が正に取って代わろうというものです。

 

おそらく「ちょうふく」と「じゅうふく」はそのせめぎ合いの真っただ中なのか、あるいはもう決着は付いているかもしれません。

「ちょうふく」と言うのは年寄だけってなりそうですね。

 

最後にごく最近耳にした、気になる間違った読み方を4つほど。

 進捗/しんぽ 雰囲気/ふいんき 樹木/じゅき 文言/もんげん 

うーん、これは簡単には正の座を譲れない。